「史上空前の論文ねつ造」(NHK-BSドキュメンタリー上映会)その1

アメリカのベル研究所に所属する物理学者シェーンは、超伝導物質の実験などに関する画期的結果を次々に発表し、ノーベル賞の有力候補と言われるようになった。しかし世界中の多くの研究所での追試の試みはすべて失敗に終わり、ついに彼の多くの論文は架空のデータを用いた「ねつ造」であることが判明した。
この事件に関するNHK-BSのドキュメンタリー「史上空前の論文ねつ造」を上映する。番組では追試を行った科学者たちやシェーンの同僚、ベル研での上司・共同研究者であり多くの論文の共著者であったバトログ氏にもインタビューを行い、なぜこの事件が起きたのか、ねつ造が見抜けなかったのか、ScienceNatureといった権威ある科学雑誌が論文を掲載し続けだのか、などを探っている。
            <岡村さんのメールより要旨引用>

まあ、そんな上映会が開かれました。


番組自体は「なぜ捏造が起きたのか?」というテーマで公正な立場から検証してました。
捏造が起こった理由として、ScienceNatureといった権威ある科学雑誌が、大したチェックもせずに論文を掲載し続けたこと。
シェーンが、ベル研の一員で上司がバトログという大物物理学者であったこと。
それで皆信じてしまったのだ。
しかし、他の研究者がいくら追試をしても、同じ実験結果が得られなかった。
シェーンの論文には、実験結果と理論だけで、超伝導物質の製造方法がまったく示されていなかったのだ。
普通ならここで信用されないのだが、ベル研が民間企業の研究機関なので特許関連の問題で隠されているのだろうと思われ、問題にならなかった。
そしてシェーンはスターとなった。
だが、シェーンのベル研の同僚も追試できず、疑惑を抱き始めていた。
シェーンは実験はベル研でなく、地元のドイツで行っていたのだ。
そこを訪ねた同僚とバドログは、装置の古さなどに疑惑を深めたという。
最後は、同僚の電話がある学者にあり、シェーンの論文のグラフが転用されていたことがわかって、捏造が発覚した。


NHKは問題として、ScienceNatureといった権威ある科学雑誌が、斬新な記事を求めるあまりのチェック機能の甘さに斬り込んだり。
シェーンにのしかかったプレッシャーなどを攻めていた。
朝日新聞の捏造」問題とは違い、まともな意見でしたよw


この上映会は、主催の播磨さん、岡村さんの他にも、高エネから野崎さん、カルロス、素粒子理論から園田さんが参加するなど、豪華メンバーで行われた。
専門家の見解もひとつ。
物性実験は一人で実験できるのも理由ではないかと。
素粒子実験は大掛かりで、何人も携わるので難しいのではないか?
理論は、おもしろければ何でもいいんですけどね。
まあ、ScienceNatureといったジャーナルでは、そんな信用性はないと。


長くなったので続きは下で。