メディア論2011 〜ハード編(スマホvsケータイ)

2011年、3.11の震災を経験し、日本の旧メデイアの限界、新メデイアの10年代の展望が見えてきました。
新メディアの展望についてひとこと記していきます。


今回はハードについて。
現代の一番身近なITハードウェアといえば、スマートフォンスマホ)を中心に、対決形式で4章に分けて展望を記します。「1.スマホvsケータイ」では今後はケータイがすべてスマホになるのか?について考えます。「2.アプリvsクラウド」ではスマホの今後のサービス形態について考えます。「3.3GvsWi-Fi」ではインフラ面の考えを、「4.iPhone vs Android」ではアップルとgoogleの対決を考えます。



「1.スマホvsケータイ」
2011年、スマホを持つ人の数が増えてきました。
今後、ケータイは全てスマホになるのか?


答えはYesだと思います。
なぜなら、スマホの方が便利だから。
ピッチが全てケータイになり、全機種にカメラが付き、iモード等のケータイネットが標準となりました。
ケータイは常に利便性の高い方へ進化していくものと思います。
もちろん、らくらくフォン等の裏を着く戦略もあるが、基本的にはスマホデファクトスタンダードとなるでしょう。


では、ケータイ会社の王者「ドコモ」の「iモード」がどうなるのでしょうか?
ケータイネットの象徴「iモード」は、オリジナルでケータイネットインフラを作成したのは物凄いことですが、世界的な標準化を怠ったドコモの無力さで、まさにガラパゴスの象徴となり消えていくでしょう。
誰もがハード、ケータイ会社に依存せず利用でき、開発することができる方が、世界標準となるのは目に見えています。
iモードの生きる道は、「iモードクラウド」とか銘打って、スマホ対応とし、auでもソフトバンクでも利用可能とし、ドコモ依存から脱却することではないでしょうか。(もちろんドコモに有利な戦略は打つべきですが)
その時は、ケータイは絶滅寸前の天然記念物となっているでしょう。



「2.アプリvsクラウド
2011年、やたらめったら耳にする「クラウド」。
しかし、2011年大躍進のスマホの象徴的キーワード「アプリ」とは対極の存在です。
その違いは、個別ハードにDLして実行するのが「アプリ」、ブラウザの向こうで実行するのが「クラウド」。
もちろんアプリの中には、データをネットの向こうで管理しているものもありますが、大まかな区別として上記と考えます。


現在のスマホにおいてアプリがこんなに流行っている理由は以下のようなものがあります。
iPhoneAndroidの戦略により、簡易にアプリを入手することが出来、スマホを楽しむことが出来る。
開発者も簡易にスマホにサービスを提供することが出来る(iPhoneは簡易じゃないですかね・・・)
何よりアプリがスマホと相性がいいのは、電波の届かないところでも使えるところ。
もちろん通信系アプリといった、電波が届かないと使えないものもありますが。
クラウドはブロードバンドインフラの充実を前提としているので、通常のインターネットが利用可能な環境では有効ですが、スマホという移動して電波の状況が悪くなる状況では相性が悪いでしょう。
iPhoneのように電波がすぐ切れる状況では本当に厳しい・・・
ただし、クラウドスマホにとって、アプリに勝つであろうと私は考えます。
理由は4章でで記しますが、重要なポイントとなってくるのがインフラ整備です。



「3.3GvsWi-Fi
タイトルはスマホっぽくしていますが、インフラの話です。
ケータイインフラと無線で使えるネットインフラ。
もちろん能力で言えば圧倒的にWi-Fiの勝利です。
勝負は、今後Wi-Fiインフラが拡大していくのかに焦点を当てます。


3.11震災時にケータイ回線がパンクする中、Twitterや、FacebookMixi等のSNSの方が繋がりやすく、大事な人とコミュニケーションを取れたという事実があります。
もちろん、ケータイの電波が届かなくてはTwitterも使えない現状ですが・・・それを打破するWi-Fi環境が今後は増大するのではないでしょうか?
非常時の通信量を想定して、ケータイ回線を引くのは投資対効果的にも難しいでしょう。
ケータイ会社はWi-Fiインフラの整備にシフトするのではないでしょうか。
既にソフトバンクFONによって、Wi−Fi環境の共有を図っています。
ただ、Wi-Fiインフラはケータイ会社の専売特許ではないのですよ!
他者も含め、今後の通信インフラの要となるのではないでしょうか。


Wi-Fi環境が街中に増加し、電話もSkypeを使ってするようになる。
スマホの勝利というか、フォンではない端末でネット電話もすると言う形にスマホが進化していくかもしれません。



「4.iPhone vs Android
最後はiPhoneAndroid(正確にはAndroid OSの入ったアンドロイドケータイか?)
2011年の現状では、個別端末ではiPhoneの一人勝ち、OSではAndroidiOSを抜いたところです。
比較対象が違うのでどっちが勝ってるとも言えませんが。
iPhoneの強さは、機能、使い勝手、デザイン、ブランド力、全てで他の追随を許していないところ。
まさに現役最強です。
しかし、この構図、マックとウィンドウズを思い出しますね。
とすれば、今後は、iPhoneが独自路線を歩むが縮小し、Androidは数の力でソフト(アプリ)を増やし栄華を極め、ついにはiPhoneAndroid(アプリ)を使えるようになるみたいな日が来るのでしょうか?
私はNoと考えます。
アップルだって学習しているはず。
そこで鍵を握るのは、2章で述べたクラウドです。


ソフトがクラウド化することにより、OSに依存することなくサービスを受けることが出来る。
そうすればiPhoneも機能、使い勝手、デザイン、ブランド力で勝負することができます。
何よりこの理念はgoogleの理念でもあります。
googleスマホ界においてMicroSoftを目指すのか、理念を貫くのかが勝負の分かれ目と考えます。



まとめますと、「1.スマホvsケータイ」はスマホの能力による圧倒的勝利により、ケータイの絶滅。「2.アプリvsクラウド」はクラウドのOSに依存しないサービスの高さによる勝利。アプリも無線の届かないところを長所に生き残る。「3.3GvsWi-Fi」はクラウド化のため、Wi-Fi環境の増加により勝利。都心ではほとんどのエリアをカバーするようになる。「4.iPhone vs Android」はそもそも土俵が違うが、googleが鍵を握っていると言ったところです。