「トヨタ力」〜1.戦略

シリーズ第一弾は世界のTOYOTA
トヨタ力」西村克己を読んで、トヨタのビジネスの秘密に迫る。
この本自体は、今のところ抽象論が多く、具現化性が少ないのですが、まあそこから光明を掴んでみせますよ。


まずは「戦略」について
経営理念とかはどうでもいいんですが。
豊田佐吉翁から続いてるDNAをトヨタウェイってのにまとめて受け継いでます。
1.チャレンジ
長期思考で、モノづくりを核とした付加価値想像への挑戦のスピリット
2.カイゼン
常に進化、革新を追及し、成長し続ける
3.現地現物
現地で現物を見て、実践主義で決断する
4.尊重・尊敬
ステークホルダー(企業の利害関係者)の尊重、会社と社員の相互信頼と相互責任
5.チームワーク
個人の自主性とやる気を起こさせる仕組みで、個人の人間性尊重とチームの総合力発揮


まあその辺はどこでもやろうとしてることで。
具体的にどうやって実現するのかは、次章から書かれている(と信じたい)。



個人的にはトヨタの強さの秘密はムダの削減だと思うんですよ。
その元は、49年ドッジライン後のデフレ経済時の経営危機で生まれたらしいです。
フォードのように大量生産・大量販売ができなかったため、生産での品種切り替えの時間短縮を行ったとか。
米国のスーパーマーケット商法を手本とした、「ジャスト・イン・タイム生産方式」で、生産量と販売量をイコールにすることを目指しました。
その一つが「かんばん方式」。
これは、後工程の発注を受けて前工程が生産を開始するというもの。
まあ、この実現にはいろいろと工夫が必要なのですが。
不良品を作らないための意識共有だとか。
完成品がわかってるんだから、可能だとは思いますよ。
SEでも応用するなら、発注までは無理でも、後工程を意識した作業をするのは大事だからね。
何のために今の工程を行っているのか意識しなきゃね。


では、トヨタの上げる7つのムダ取りについて。
1.かんばん方式でつくりすぎのムダを削除
2.多能工の作業編成等で、作業空きの手持ちのムダを削除
3.レイアウトのカイゼンにより、運搬のムダを削除
4.付加価値を上げない、加工そのもののムダを削除
5.在庫標準量の見える化で、在庫のムダの削除
6.標準作業の見直しで、付加価値を生まない人・設備の動作のムダを削除
7.不良が発生したら生産を止め、不良を作るムダを削除
そして、8個目に社員が創意工夫をしないムダを上げている。
この徹底したムダの削減がトヨタの強さかな。
コストダウンしても、価格を下げないので、利益がどんどん生まれると。
業界の価格決定権に大きな影響を持つからできるんだよね。
とにかくまあ、合言葉は・・・
無駄無駄無駄無駄!!!!