イラク選挙

イラクの国民議会選挙が1月30日に投票され、シーア派が勝利宣言した。
テロで37人が死亡したが、高い投票率となった。
この選挙で、イラク政治の主導権が、今までのしスンニ派から、多数派のシーア派へと初めて移る。
シーア派スンニ派クルド人の三つの勢力間で亀裂が深まれば、中東など国際社会に大きな影響を与える。
イラク戦争は、キリスト教vsイスラム教の宗教戦争色があったが、今度はイスラム教同士の内戦となる可能性も含んでいる。
シーア派スンニ派とか言っても、よくわからんので、高校の地理の教科書を引っ張り出してきてみた。



イスラム教の主な宗派に、スンニ派と、シーア派がある。

スンニー派は多数派で、イスラム教徒の約90%を占める。
予言者ムハンマドのスンナ(慣行・規範)に従う。
アラブ民族の精神的支柱となっている。

シーア派は少数派で、イスラム教徒の約10%を占める。
予言者ムハンマドのいとこであるアリーを予言者の後を継ぐべき者とした。
イランに多く、世界で唯一、シーア派が政権を握っている。

世界的にはスンニ派が大多数なのだが、イラクではスンニ派が多い。
今回、シーア派が政権を握れば、イランの影響力が強まるのではないかとの不安が、アラブ各国が抱いている。
かつてのイラン・イラク戦争のs背景にも、イランのシーア派と、イラクスンニ派の争いということがある。
フセイン政権では、フセインスンニ派だったが、政治に宗教色を出さないようにしてきた。
まあ、代わりに少数民族クルド人を迫害してたのだが。
部族と宗教が複雑に絡み合う、この国で、アメリカ型の民主主義が根付くかどうかはわからない。
根本的なところから、ずれているのかもしれないね。